『キャッシュトラック』の評価とネタバレ
『キャッシュトラック』は、ストーリーが4つの章に分けられています。
- 第1章「悪霊」
- 第2章「しらみつぶし」
- 第3章「野獣ども」
- 第4章「肝臓、肺、脾臓、心臓」
第1章「悪霊」は、主人公のH視点です。
Hが現金輸送会社に入社するためにテストを受けます。(平凡なレベル)しかし、輸送車が襲われる事件が複数発生したのがきっかけで、Hがただ者ではないと分かります。
第2章「しらみつぶし」も、 主人公のH視点です。 5か月前に、Hと彼の息子に起きた事件が描かれます。息子を殺した悪者をしらみつぶしに捜査していきます。
第3章の「野獣ども」は、元兵士たちの視点です。戦争に参加した元兵士たちが、かつて軍曹だった男の家に集まっています。そこで、現金強奪の計画を立てています。どのようにして野獣どもになったのかが本章で明かされます。
ここで、Hの息子に起きた事件が悪者サイドの視点で描かれます。
第4章「肝臓、肺、脾臓、心臓」も、元兵士たちの視点です。第4章のタイトルの理由は、クライマックスシーンで明かされます。
『キャッシュトラック』の章の題名は、すべて、劇中の人物のセリフからとられていてます。
しかし、『キャッシュトラック』のストーリー進行に時系列のちぐはぐさがある点に加えて、伏線(情報の不足)があるせいでしょう。
本作から、若干のテンポの悪さを感じました。
『キャッシュトラック』の視点の切り替えは見事
Hの息子が死ぬ事件は、「フォーティコ社の警備員」視点・「H」の視点・「悪者たち」の視点から描かれています。ストーリーの進行も、パズルのように複雑でした。
『キャッシュトラック』の冒頭シーンがいきなり、Hの息子が死ぬ事件です。「フォーティコ社の警備員」視点ですが、固定カメラの車内映像しか映されていません。
そのため、警備員が襲撃されたことしか分からない上に、伏線が仕掛けられているという訳です。
「H」の正体
『キャッシュトラック』の冒頭シーンが終わると「H」の視点に切り替わるわけですが、ストーリーの順番がガイ・リッチー監督作品らしく巧妙にズレています。
- フォーティコ社に入社(第1章「悪霊」)
- Hの過去や息子が死んだ事件(第2章「しらみつぶし」)
- 息子の復習を果たす(第4章「肝臓、肺、脾臓、心臓」)
Hは、ギャングのリーダーでした。
ちなみに『キャッシュトラック』を一言でネタバレすると、
ジェイソン・ステイサムが暗い場所で、静かに椅子に座っていたらゲームオーバーというお話です。
まとめ
『キャッシュトラック』のストーリーは、フランス映画『ブルー・レクイエム』をリメイクしています。
ジェイソン・ステイサムを存分に生かしたHのアクションシーンがたっぷりとあり、リッチー監督ならではの「構成のうまさ」も見どころな作品です。
(※本ページの情報は2021年12月時点のものです。最新の配信状況はAmazonプライムビデオ公式サイトにてご確認ください。)