『万引き家族』を考察
法的には「家族ではない者たちの集まり」だったのです。
タイトルの『万引き家族』は「(亜紀を除いて)全員が万引きを日常的に行っている家族」の意味からつけられています。
ただ、もう1つのダブルミーニング的な意味で「万引き(誘拐)されて集まった家族だった」という暗示があったのかもしれません。
映画『万引き家族』のネタバレ
- 父の治の本名は榎勝太で、前科持ち(初枝の息子ではない)
- 母の信代も、本名は田辺由布子だった(夫婦の籍はなし)
- 少年の祥太も、治が車上荒らしの途中で見つけた子供(実の息子ではない)
- 亜紀も、信代の妹ではない(正体は祖母である初枝の亡き夫と後妻の間に生まれた子供の娘)
『万引き家族』の物語は「少年の祥太が行った万引き事件」がきっかけで、家族が警察に連れて行かれます。
こうして『万引き家族』の関係がすべて明らかになります。
亜紀のバイト
そのため『万引き家族』の亜紀は、かなり際どいプレイシーンがあります。
松岡美優さんの美しい姿が、映画ファンの中で話題となりました。
亜紀と初江の関係性
祖母の初江は前夫の月命日に「後妻」との間に生まれた息子夫婦が住む家に訪れています。
また息子夫婦と初枝の間では、亜紀は海外留学中で「不在」となっています。
亜紀の存在が際立つ
亜紀が初枝の家にやって来たのは、才能あふれる妹・さやかに両親の愛情を奪われたからでした。
亜紀の働く「JK見学クラブ」で源氏名を妹の「さやか」にしている点からも、妹へのコンプレックスが分かります。
『万引き家族』の中でも唯一、初枝とつながりを持つ亜紀の立場は絶妙です。
ラストシーンから考える家族の形
映画のラストでは、亜紀が警察官に『万引き家族』の真実を話しています。
祥太の万引きがバレたことで、『万引き家族』は崩壊していったのです。
ですが、それでもりんに万引きをさせたくなくて、あえて祥太は自ら捕まったのでしょう。
その後のりんが取った行動。
本作のラストシーンでしたが、それは決してハッピーエンドではなかったように思います。
まとめ
『万引き家族』は、最高賞パルムドールを受賞しています。
当時、カンヌ国際映画祭の審査員長だったケイト・ブランシェットは、「演技、監督、撮影などトータルで素晴らしかった」と語っています。
とくに安藤サクラさんの芝居を、大絶賛しています。
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(※本ページの情報は2024年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXT公式サイトでご確認ください。)