『エスター』のネタバレ感想
映画『エスター』には、驚きのラストが待ち構えていました。
エスターは「下垂体機能不全」という病気のせいで、外見が子供のまま成長しなかったのです。
『エスター』の過去
『エスター』は、以前の養父にも恋心を抱いています。
しかし、結局、恋は上手くいかずに火を放った末、一家を殺害しています。
その証拠は、『エスター』が持ち歩いている聖書に挟まれていた写真(以前の養父)からも分かります。
『エスター』のホラー映画の魅力は「定番の殺人鬼が現る!」ではない点にあります。
エスターが不気味である点は次第に分かってきます。
が、その本質はクライマックスシーンまで分かりません。
『エスター』が入れ歯をしていた理由は?
『エスター』が入れ歯をはずすシーンがあったのは普通の子供とは違うという伏線でした。
大人の歯(永久歯)で、虫歯があったから歯が普通にボロボロであり、入れ歯をしていたのでした。
また『エスター』が歯医者に行くことを拒んでいたシーンもありました。
これは歯医者に行くと入れ歯がバレてしまうから、という布石だったのです。
『エスター』のリボンの意味は?
- 入浴中の様子を見られることを異常に警戒する
- リボンを誰かが外そうとすると発狂する
常に手首と首に巻いていたリボンは、傷を隠すためでした。
以前『エスター』が入っていた精神病院「サールンインスティチュート」では、彼女の高い凶暴性を抑えるために、首と手首に拘束具がはめられていたのでした。
その結果、『エスター』の首と手首には消えない跡が残ってしまいます。
その傷を隠すために、リボンを巻いていたのでした。
この辺りも、すべて傷跡を見られたくないための『エスター』の行動だったようです。
『エスター』には「もう一つのエンディング」があった
『エスター』のラストは、以下の通りです。
映画『エスター』のラストシーンは、ケイトとエスターが一緒に池に落ちます。
その後、ケイトに首を折られてエスターは沈んでいきます。
本当に『エスター』が死んだのかどうかは不明ですが、こうしてエンディングを迎えます。
ちなみに『エスター』には「もう一つのエンディング」が存在していることをご存知でしょうか?
これは、エスターのDVDの特典映像から観賞が可能です。
「DVD買うのは、つらい!でも、内容は知りたい!」という方のために、もう一つのエンディングの内容や制作された理由を、順に解説していきます。
『エスター』の「もう一つのエンディング」の内容
『エスター』の「もう一つのエンディング」は、1分10秒の短い映像です。
本編にあったケイトがマックスを連れて池に逃げるクライマックスシーンの後にあたります。映像は、コールマン家から始まります。
エスターが2階のケイトの鏡台で、鼻歌を歌いながら割れた鏡の前で化粧をしています。一方、1階では警官が駆けつけています。
首にチョーカーを巻き、入れ歯をはめ、化粧を終えたエスターは、警官の前にゆっくりと姿を現します。
2階から1階へ階段を下りていくエスターは、警官に向かって「Hello, My name is ESTHER.」と言い、最後に、血まみれの顔のエスターが映ります。
これでもう一つのエンディングシーンも、終わりです。
色々な解釈ができますが、とりあえず『エスター』が生きているので「バッドエンド」ということでしょう。
なぜ『エスター』に「もう一つのエンディング」が作られたのか
試写会で客の反応を見るためです。
通常、アメリカが制作される映画では、試写会の段階では「ハッピーエンド」と「アンハッピーエンド」の両方を作っておきます。
そして、観客の反応が良い方を正規版にする手法がよく用いられるのです。
つまり、『エスター』の場合、ハッピーエンドが正規版に採用されたのでしょう。
もう一つのエンディングは内容からも、バッドエンドだと分かります。
バッドエンドは「サンセット大通り」のオマージュ?
ちなみにもう一つのエンディングは、『サンセット大通り』のオマージュだといわれています。
1950年制作と古い映画ですが、U-NEXTで鑑賞できます。
まとめ
映画『エスター』は、ホラー映画の特集で必ず取り上げられる作品です。
エスターの続編『 Orphan: First Kill 』も決定しており、今後にも要注目です。
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