事件

『福田村事件』の嘘と差別【目を逸らしてはいけない実話】

福田村事件
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映画『福田村事件』は関東大震災の直後に起きた悲劇的な実話です。

震災の直後、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などの嘘か本当か分からない流言が広がり、多くの朝鮮人や中国人が殺害されました。

一方、その裏では日本人までもが朝鮮人と間違われて殺害される事件が起きています。

長い間、語られてこなかった悲劇が映画『福田村事件』の中には、あります。

記事のポイント

  • 映画『福田村事件』は目を逸らしてはいけない実話

とけい

映画を年間200本くらい楽しむとけいが書いています。

『福田村事件』の嘘

POINT

関東大震災の混乱に乗じて、朝鮮人は日本人に復讐を企てるのではないか。

そんな恐怖心が、当時の日本人には日頃から差別をしていた朝鮮人に対してありました。

実態の掴めない恐怖心は、警察が「朝鮮人に気をつけよ」などと嘘を広めたことで、更に拡大していきます。

また公平であるはずの新聞も同じような嘘を、文面に掲載していました。

福田村の村人たちは自警団を組織して、朝鮮人の襲撃に備えています。

この正義心が結果として悲劇に結びついたのですから、誰が悪者だとは一概に決めつけられません。

香川の行商

関東大震災後の混乱の中、香川県から来た15名の売薬行商人が「朝鮮人」と疑われてしまいます。

事件では福田村の自警団により、9名の行商が虐殺されました。

映画『福田村事件』では、香川の行商からの視点も多くのシーンであります。

そのためハッピーエンドを期待するのですが、ラストは目を閉じてしまいたくなるような衝撃的なシーンで『福田村事件』が発生してしまうのです。

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『福田村事件』加害者のその後

『福田村事件』の自警団8人が逮捕され、そのうち7人が懲役3年から10年の実刑判決を受けました。

受刑者の中には裁判で「郷土を朝鮮人から守った俺は憂国の志士であり、国が自警団を作れと命令し、その結果、誤って殺したのだ」と主張する者もいたくらいです。

その後、受刑者全員が判決の確定から2年5か月後、昭和天皇の即位による恩赦で釈放されています。

もっと『福田村事件』を知るには

映画『福田村事件』を観賞しただけでは、正直、どこまで史実に寄り添っているのかは不明です。

もっと『福田村事件』を知るには映画『福田村事件』のベースになった本を読むのがオススメです。

関東大震災後の混乱の中で起きた福田村事件について、詳細に語られている名著です。

とけい

映画を観た後に本を読むと、より事件のイメージがしやすく、理解力が深まりますよ。

『福田村事件』のあらすじ

1923年9月1日11時58分、関東大地震が発生しました。

そのわずか5日後の9月6日、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人は千葉県東葛飾郡福田村にやって来ました。

この福田村には100人以上の村人たちが住んでいます。

香川からやって来た行商団は讃岐弁で話していたのですが、このクセの強い方便のせいで、行商団は朝鮮人だと村人に疑われてしまいました。

自警という命のもと、村人達が驚くべき行動を選択します。

作品名福田村事件
公開日2023/9/1 
上映時間137分

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『福田村事件』のキャスト

『福田村事件』のキャストは?

澤田智一: 井浦新
澤田静子: 田中麗奈
沼部新助: 永山瑛太
田中倉蔵: 東出昌大
島村咲江: コムアイ
恩田楓: 木竜麻生
井草茂次: 松浦祐也
井草マス: 向里祐香
藤岡敬一: 杉田雷麟
平澤計七: カトウシンスケ
砂田伸次朗: ピエール瀧
長谷川秀吉: 水道橋博士
田向龍一: 豊原功補
井草貞次: 柄本明

『福田村事件』を観た感想

とけいの評価は?

 88/100点

『福田村事件』の引き金となったのは、震災直後の混乱の中で生まれた「流言」でした。

まさに疑心暗鬼という表現がピッタリで、作内では「鮮人」「朝鮮人」という言葉が幾度となく飛び交っています。

「鮮人」はより差別的な呼び方です。

この「鮮人」という言葉を全員が使っていたわけではありません。

このことからも当時から、朝鮮人に対する接し方は人ぞれぞれだったのでしょう。

ですが圧倒的に、差別的な見方をする人が多い。これは主にメディアのせいでしょう。

大衆心理の恐さ

とけい

客観的に見れば「大衆の意見に流されてアホだなあ」と感じる部分もありました。ですが実際にあの村で、あの環境で生活していたら。

どう判断するのか分からないなあ、と率直に思いました。

絶対に、盲目的にはならない。と、断言できないほどには、映画『福田村事件』に登場する村人の暮らしは封鎖的です。

正義心が強く、愛国心も強い。村人には、大衆心理が強く働いていました。

今もメディアによる情報操作が行われていて、どこか勝手な偏見が心の中に知らぬ間に雪が積りつもるかのように、ゆっくりと感情を埋めていっているのかもしれない。

そう考えると、改めて『福田村事件』はおぞましい事件だなと感じました。

まとめ

『福田村事件』は、1923年9月6日に千葉県福田村(現在の野田市)で発生した痛ましい事件です。

関東大震災後の混乱と嘘が引き起こした社会不安の中、香川県から来た15名の行商団が「朝鮮人」と疑われ、地元の自警団により9名が虐殺されました。

本事件は関東大震災後の混乱と差別が引き起こした社会不安の象徴となり、差別や偏見の問題が再認識されるきっかけとなりました。

映画『福田村事件』を観ることで、改めて差別について考えさせられることでしょう。

無知は罪、とも。

鑑賞後は何ともいえない気持ちになりました。

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(※本ページの情報は2024年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXT公式サイトでご確認ください。)

参考URL:https://www.nhk.or.jp/shutoken/chiba/article/015/51/
https://www.asahi.com/articles/ASR96755BR96PTLC00S.html
https://bunshun.jp/articles/-/66182
https://bunshun.jp/articles/-/66183


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とけい
映画大好きライターの「とけい」です。