映画コラム

戦争映画『プライベート・ライアン』と『1917 命をかけた伝令』を映画好きが比較

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『プライベート・ライアン』と『1917 命をかけた伝令』は戦争映画の傑作です。

ですが各作品の魅力は、それぞれ異なります。

先に結論を言うと、

  • 『プライベート・ライアン』=圧倒的なリアル
  • 『1917 命をかけた伝令』=ゲームのような没入感

のようなイメージです。

とけい

年間200本観る映画好きが、記事を書いています。

それでは『プライベート・ライアン』と『1917 命をかけた伝令』を比較していきましょう。

『プライベート・ライアン』と『1917 命をかけた伝令』を比較

『プライベート・ライアン』は戦争による生き様やチームワークの力が描かれた戦争映画です。

また戦争の非人道的な一面も、浮き彫りにしています。

戦場のリアルを知る上において、本作よりも優れた作品はないでしょう。

一方で『1917 命をかけた伝令』は、戦地にいるような臨場感を味わえます。

ワンカットにこだわった撮影手法には、まるでゲームのような感覚。

そのため本作を観賞していると、実際に戦地にいるかのような没入感があります。

撮影スタイルと演出

映画『プライベート・ライアン』は、スティーヴン・スピルバーグ監督が手がけています。

その特徴は、グロいとも呼ばれるほどに悲惨な戦闘シーンです。

リアリティを追求した描写が、とても多い。

映画『1917 命をかけた伝令』は、サム・メンデス監督がメガホンを取りました。

一連の長回しのようなショット「ワンカット」の撮影手法に、こだわりをいれています。

そのため、実際に戦地にいるような視点のカメラワークです。

両作品を比較してレビュー

両作品とも戦争映画でありながら、その描かれ方は対極にあると感じました。

とけい

ゲーム性と現実性の違いといったところでしょうか。

映画『1917 命をかけた伝令』は、まるでゲームをしているようなエンタメ感があります。

一方で映画『プライベート・ライアン』は戦場での生死がかかっている切迫としたリアリティが強いです。

どちらも面白かったですよ。

『プライベート・ライアン』の目的

『プライベート・ライアン』の目的は、敵の占領下にある兵士の救出にあります。

アメリカ兵がノルマンディ上陸作戦により、フランスに派遣されたのです。

そのため本作のポイントは、救出ミッションの展開と戦争の残酷さにあります。

舞台となったノルマンディー上陸作戦とは?

ノルマンディー上陸作戦とは第二次世界大戦中、ナチスドイツに占領されたヨーロッパ諸国を解放するために、連合軍が行った作戦です。

実際に歴史上でもアメリカ軍は「ノルマンディー上陸作戦」を決行しています。

その中でもオマハビーチは最も激戦区であり、約200万人以上の兵士が投入されました。

結果としてドイツ軍の攻撃により、約半数が戦死しています。

『1917 命をかけた伝令』の目的

『1917 命をかけた伝令』の目的は敵陣に潜入して、連絡を届けるというものです。

2人のイギリス兵が任務を果たそうとする様子が、ワンカットで描かれました。

そのため『1917 命をかけた伝令』では、一連の出来事がほぼリアルタイムで進行しているように感じられます。

スリリングな映像体験があります。ちなみに全編が、ワンカットではありません。

舞台となったアルベリッヒ作戦とは?

映画『1917 命をかけた伝令』はアルベリッヒ作戦が、舞台です。

ワナと知らずに先に追撃へ行ってしまったイギリス軍「デボンシャー連隊」の被害を最小にしようと動いていきます。

その結果、主人公たちが命がけの伝令を行うことになりました。

ドイツで1917年に実際に行われた「アルベリッヒ作戦」

「アルベリッヒ作戦」とは戦場から後退したように見せかけて、相手軍が追い打ちをかけてきたら、準備満タンで迎え撃つ作戦です。

実際に歴史上で、「アルベリッヒ作戦」は実行されています。

「アルベリッヒ作戦」が誕生したきっかけ

当時、イギリスとドイツは両軍ともに「塹壕を横に掘り込み相手の背後に回って攻撃をする」という戦略が、採用されていました。

しかし両軍ともに同じ作戦を取った結果、塹壕が海側にまで達してしまったために決着がつかなくなってしまったのです。

そこでドイツ軍は、作戦を変更します。

塹壕から自陣を撤退したかのように見せて、後方の好立地の戦場までイギリス軍をおびき寄せたのです。

こうして「アルベリッヒ作戦」が誕生しました。

まとめ

『プライベート・ライアン』と『1917 命をかけた伝令』はどちらも優れた戦争映画です。

それぞれ異なる面白さを持っています。

『プライベート・ライアン』はリアルな戦闘シーンと人間ドラマが組み合わさった傑作です。

対して『1917 命をかけた伝令』は没入感が高い作品で、戦場の緊張感と臨場感がまざまざと伝わってきます。

したがって『プライベート・ライアン』は圧倒的なリアルと感情的なドラマ。

『1917 命をかけた伝令』は芸術的な視覚的体験と緊迫感を楽しめる傑作です。

最終的な面白さの評価は、個人の好みや興味によって異なるでしょう。

ぜひ、以下の記事を参考にしてみて下さい。

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